JR京都線205系0番台、運用復帰から2年間のダイジェストページ

2011年から4〜5年ぶりにJR京都線に運用を復帰した205系。しかし後輩の321系や207系の高速運転にはついていけなかったせいか
ついに2013年3月16日のダイヤ改正でJR京都線から引退することになりました。2年間という短い期間すなわち幻に終わってしまったアーバンネットワーク帯の
205系の活躍を振り返りたいと思います。それではどうぞご覧ください

普通電車用の6両 天王寺駅にて撮影
快速電車用の8両 日根野駅にて撮影
阪和線で2011年まで活躍していたころの姿。普通電車用の6両(左)と快速電車用の8両(右)で分かれていました。


そして2011年からJR京都線に運用復帰!このような例は過去にないものだと思います。


土休祝日は高槻〜宮原までの回送運用しかなく、稼働中の写真は撮れますが乗ることはできません。


205系では初めて戸袋部にテープが貼られました。1986年の登場から約25年後にまた動きがあったようです。


同時に205系に新しい帯の色も登場しました。武蔵野線と同じカラーリングになっています。オレンジと紺の割合が逆にすれば武蔵野線になります。


逆にドア上の帯は撤去されました。これにおいても205系においては初の試みです。剥がした後の痛々しいあとがまだ残っています。


先頭部に3色の帯を纏った205系もこのアーバンネットワーク色の帯が登場と同時に初めて生まれました。3色の帯はこの205系だけです。


営業運転として動くのは平日朝ラッシュ時のみ。その存在はかなり貴重なものとなっています。


公道から撮影
運用に就かない日や時間帯は高槻⇔島本の留置線で留置されています。昼間などは音沙汰なしの状態です。


公道から撮影
ここにはいつも1〜2編成留置されております。C3編成(左)とC2編成(右)が留置されています。


公道から撮影
最新鋭の321系と肩を並べる205系C3編成。この並びも2013年3月限りで見納めです。


日没直後の様子。パンタがあげられ、LEDも表示されています。


アングルを変えてみるとこのような感じ。動く気配だけ醸し出しています。この編成はC4編成だということを判断しました。


車内照明と側面LEDもちゃんと動いています。パンタもあげている状態です。


動画も撮りました。フルHDで録画しました。


敷地内での稼働シーンを見たい方はこちらをご覧ください。
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反対側(クハ204-38側)はなんと321系とかなり接近した状態となっています。これには目を見張りました。


車内もかなり国鉄の雰囲気を醸し出します。モケットが交換されたものです。


ドア周りもかなりすっきりとしていました。転属の際には何も手が加えられなかったのです。


そして2012年初旬から順次体質改善工事を施工しました。行先表示LED化され、車内も一新しました。JR東の205系を連想させてくれます。


しかし中間の付随車だけは行先表示がLED化されたのですが内装は無変化でした。サハだけ廃車予定なのでしょうか。


車内も大部分は改造されましたが、床地が未交換状態となっています。


貫通扉も原型をとどめています。ちなみに屋上のベンチレータも残されたままです。


今回私が取材したのはC4編成です。JR西の205系0番台では最終編成に当たります。


そして尼崎駅に到着。この時間帯はまだ少し暗かったです。数少ない205系の写真を撮るのは至難の業です。


尼崎駅の留置線に引き上げるところです。運用復帰から2年間、尼崎以西に乗り入れることはなかったことになります。


留置線で待機する205系。尼崎の留置線は205系の特等席のような形になっています。


今度は留置線から出てくるところです。この場所はもうれっきとした撮影スポットですね。


2012年初旬から始まった全般更新の際に強化スカートに交換されました。これで踏切事故の二次的被害は少なったのでしょうか。


車内も更新の際に大幅に改造工事が行われました。つり革の数が増えたことや点検板が埋められ、床に段差がなくなったことがその例です。


座席のモケットもいろが青系から緑系になりました。しかし阪和線の場合は未交換だったのですが、0番台は交換されています。


つり革が大幅に増えました。段階も高・中・低と3段階に分かれており、背の高さなど問わずバリアフリーに最大限考慮した仕様となりました。


優先席のモケットも交換されました。つり革も最新の225系と同様、優先席の部分だけつり部が緑色になっています。


貫通扉も321系タイプのものに交換されました。ここまでリニューアルできるのもJR西だけだと思います。


座席の端に板が付けられました。座っている乗客の頭がドア付近のほかのお客様に接触しないようにするためのものと思います。


次は運転席の方に目を向けてみましょう。


運転手氏が運転操作をする様子。207系や321系と比べてブレーキレバーが回転式になっているのが特徴です。


こちらが実際の運転台。ランプなどが国鉄時代のままなので、かなりいいアクセントになっています。

最高速度は100q/hに設定されています。しかし実質的に出すのは90q/hぐらいなので、この時点でも207系や321系と差ができてしまっています。


もう一編成(C2編成)の205系とすれ違います。関西にとって205系同士がすれ違うシーンを見るのは極めて貴重なことであり、すごいことです。


塚本発車時〜尼崎(終点)までの前面展望です。207系・321系よりも高い視点になることが特徴です。


更新の際にベンチレータが撤去されました。屋根上のエアコンがベンチレータの役目を集約したものと思います。


別ページ(205系LED化車)ではC2編成が取材対象となりましたが今回の取材編成はC4編成です。C3編成や阪和線の205系LED化車と同様、号車表示も
LED化されています。ほかの編成では行わなかったものなので、この編成だけ少し進化したような気がします。


終点の駅に着くと号車表示も一緒に消灯するそうです。207系は点灯したままになります。


「近ミハ」の所属記号も阪和線時代の「大ヒネ」が残っています。改ざんの仕方が雑なような気がするのですがどうなのでしょうか。


JR京都線で活躍する205系は初期仕様であるため、ドア窓が小さくなっています。ドアチャイムも搭載れており、より一層新車に見えます。


JR京都線205系0番台 全編成写真

尼崎駅にて撮影
←尼崎 クハ204-35・モハ204-104・モハ205-104・サハ205-69・モハ204-103・モハ205-103・クハ205-35 高槻→(C1編成)
西日本地域では205系のトップを切って製造された編成ですが、西日本の205系の製造はそう長くは続きませんでした。2012年11月12日現在では未更新で、最後まで未更新車として残りました。


←尼崎 クハ204-36・モハ204-106・モハ205-106・サハ205-70・モハ204-105・モハ205-105・クハ205-36 高槻→(C2編成)
JR京都線の205系の中では一番最初に体質改善を受けた編成です。そのせいか、車内の鴨居部の3色LEDの号車表示が固定されています。


尼崎駅にて撮影
←尼崎 クハ204-37・モハ204-108・モハ205-108・サハ205-71・モハ204-107・モハ205-107・クハ205-37 高槻→(C3編成)
2012年10月ぐらいに体質改善工事を施工しました。この編成の更新より車内LEDの号車表示もLED化されました。この編成が製造されたころから205系の製造が衰えていきます。


大阪駅にて撮影
←尼崎 クハ204-38・モハ204-110・モハ205-110・サハ205-72・モハ204-109・モハ205-109・クハ205-38 高槻→(C4編成)
西日本地域の205系では最後に落成された編成。その数はわずか7両×4編成の28両という超希少な存在となりました。JR化後に製造が受け継がれることはありませんでした。



左(上)が205系、右(下)が321系の写真です。


外観
やはり205系は国鉄車だけにあってかなりレトロなのに対して321系は最新の通勤型車両なので真新しく見えます。


側面に至っては同じ軽量ステンレス車でも、321系の方がすっきりとした印象を受けます。


台車も国鉄初のボルスタレス台車が321系にも受け継がれました。


尾灯も205系なら目に慣れていますが、321系はJR西日本独特の位置に尾灯があります。外見ではかなり違いがあります。


車内
車内も321系と遜色ないものとなりました。細かい部分で違いがありますが大部分一緒だと思います。


205系は車いすスペースも321系と同じように設けられました。205系の劇的変化の一つです。


321系との違いは車内の次駅案内や列車案内です。321系はLCDですが205系はLEDとなっています。いっそのこと205系にもLCDをつければと思いました。


乗降口(車内側)も205系は321系と共通化されました。どんな意味合いがあるのかが疑問です。


乗降口(車外側)も205系に至っては321系と引けを取らないほどというよりかむしろ205系が321系を上回ったように思います。


ドアは205系と321系とでは全くの別物です。しかし205系も更新の際には321系同様、窓が接着式の物となりました。


MOVIE PARK

ここではJR京都線の205系の活躍シーンをご覧いただけます。車内動画がほとんどです。視聴の際には音量にご注意ください。

JR京都線でも特に駅間が広いところの走行シーンです。迫力の外扇モーターの爆音を堪能することができます。
新大阪発車時〜吹田


茨木〜摂津富田


JR京都線205系0番台 大阪〜塚本


JR京都線の205系。本線から撤退してもどこかの路線での活躍を切に願います。
お出口はこちらですよ。